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  • 執筆者の写真Maki Ishimine

Halellujah 2020

名曲、"Halellujah"を生み出したレナード・コーエンは元々は詩人でした。コーエンの歌の全ては、歌詞というよりは詩であり、故に非常に美しく、故に難解です。彼は"Halellujah"の詩をなんと80篇も書いたと言われていますが、ライブの音源を聴くと、なるほど、歌詞はその度に違っており、その瞬間の生きた言葉をもって歌われているように思います。


"Halellujah"は数えきれないほどのミュージシャンにカヴァーされていますが、作者自身よりも商業的に最も成功したのは90年代のミュージシャン、ジェフ・バックリーです。彼は、コーエンの歌詞を捉え直し、良き改作を施しました。そして彼の歌った"Halellujah"が、現在一番歌われているヴァージョンでしょう。


旧約聖書のエピソードを基に書かれた"Halellujah"は、禁断の愛であり、またそれ故に究極の愛を歌った歌です。知的な表現に隠された性的な暗喩に導かれ、歌を感じ取るほどに歌い手の体の奥が熱く疼くのです。その熱を押さえ込むように、旋律は淡々と紡がれ、それだけに「ハレルヤ」という言葉に唇が到達した時には、ある種のエクスタシーを感じざるを得ません。


Halellujah… 主を讃えたまえ


主とは、愛そのものなのです。


この歌をずっと前から歌ってきましたが、最近になって漸く自分のハレルヤが見えてきたように思います。でも、それはこの先もずっと新鮮なものでありながら深まっていくものだのでしょう。これから毎年"Halellujah"を歌おうと思います。



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